こんにちは!

昨日の往診で、高齢のご夫婦と「終活」の話で盛り上がりました。
盛り上がっていい話題なのかはビミョーなところですが(笑)、
とても前向きで、温かい時間だったんです。

お二人ともとても明るく、
「これからの人生をどう過ごすか」
「亡くなった後に残された人が困らないように」
そんなことを自然に話してくださって、
ぼくもたくさん学ばせていただきました。

終活というと、「死」を連想して重たく感じる方も多いかもしれません。
でも、本来は「どう死ぬか」ではなく、
「どう生きるか」を考えることなんですよね。

人生をよりよく生きるための準備としての終活。
そんなふうに捉えると、年齢に関係なく、
誰にとっても大切なテーマだなと感じました。



●自分の命を、どう生きるか

鍼灸師という志事柄、生と死に向き合う場面に立ち会うことも少なくありません。

そのたびに感じるのは、
「自分の命をどう生きるか」が、
「どう逝くか」にもつながっているということ。

後悔の少ない人生を歩んでいる方ほど、
最期の瞬間まで穏やかで、まわりの人たちにも安心感を与えてくれます。

それはきっと、自分の生き方に納得しているから。
大げさなことでなくてもいいんです。
日々、自分らしく、丁寧に生きることが、
そのまま「生ききる」ことにつながっていくのだと思います。

●東洋思想の「生」と「死」

東洋思想では、「生」と「死」は対立するものではなく、
流れの中にあるものと捉えられています。

生まれ、生き、やがて死に還る。
それは自然の一部として、ごく当たり前の巡り。

そして「氣」は、肉体が滅んでも自然界の中に還り、形を変えて循環し続けると考えられています。
(これは仏教の輪廻転生とは少し異なり、氣は個の意識を伴わず、自然のエネルギーとして存在するという考え方です)

つまり、死は「終わり」ではなく、ひとつの「変化」ということなんですね。

だからこそ、
いま生きているこの瞬間を大切にすることが、最も尊いことなのだと思います。

●病氣とともに生きる時間のなかで

もちろん、病氣で苦しみながら旅立たれる方もいらっしゃいます。
その辛さや葛藤は、本人にしかわからないものです。

でも、病氣という体験を通して、
「生きるとは何か」を深く見つめ直すきっかけになった、という声も少なくありません。

命の終わりが見えてくることで、
それまで何氣なく過ごしていた日常が、
とても尊く、愛おしく感じられるようになることがあります。

そうした時間の中にも、
確かに「生きる力」は存在していると、ぼくは思います。

●心健やかに生きる、ということ

ぼく自身もまだ、
「亡くなったらどうしてほしい」ということまでは、正直イメージが沸きません。

でも、どう生きたいか。
どんな氣持ちで日々を過ごしたいか。
それなら、少しずつ輪郭が見えてきた氣がしています。

自分の命と向き合うということは、
決して暗く、悲しいことではありません。
むしろ、毎日をもっと大切に、
そして心健やかに過ごすための大きな氣づきなんだと思います。

鍼灸師として、これからも「生きる力」にそっと寄り添いながら、
皆さんの心とからだを支えていけたら嬉しいです。

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